怒りやすい原因
『怒り』について調べてみました。
いくつか調べた事を書いてみますが、全てではありません。
性格や、育ってきた環境(家庭環境)などによっても、違ってくるものだと思います。
ただ、特性や機能的な事などが『怒り』に関係しているという事も言われているので、主に言われている原因という物をまとめてみます。
怒りやすいからといって発達障害なわけでもないと、一応書いておきます。
そして、逆に発達障害だからといって、発達障害の方が全て怒りやすいわけでもありません。
すぐに怒るという事は、ネスケの日常生活の中では普通に見られるものですが、疲れやストレスが溜まっている時や、睡眠不足の時などは怒る頻度が上がったりします。
私も、精神状態などが悪いと怒りやすくなるので、発達障害の特性を持つネスケはそれ以上に怒りやすくなると思っています。
ただ、『怒る』というのは体力を使う事だと思うので、どうすれば怒らないかを考えるのも必要だと日々思っています。
「衝動性」からの『怒り』
ADHDの主な特性の中に『衝動性』とありますが、この衝動性からも怒りはあるようです。
衝動的に怒るやつです。
ネスケもこの衝動的に怒るという、瞬間湯沸かし器が見られます。
私からすると、本当に些細な事に対して怒る事が多いんです。
衝動性からの怒りですが、家族に対してなど無防備で過ごせる場面では『過度な怒り』になる事が多くあるようです。
普段は温厚なネスケが、家では怒りっぽいというのも家では無防備で過ごせているという見方もできますが、怒りをぶつけられるのは私なので困ります。
ですが、この衝動性な怒りというのは、自己嫌悪にも繋がるようです。
ネスケの場合を見ても、瞬間湯沸かし器になった後「こんな事で怒った。」というような事を言い、自己嫌悪に陥っている事が時々あります。
余談ですが、ネスケと一緒にいるようになった頃
ネスケに対して「心狭いな…。」と思っていたのはここだけの話にしておきます。
『衝動性』と聞くと、ADHDと思いますが。
私が読んだ本には、『衝動性は自閉症スペクトラムにもある。』と書かれていました。
ちなみに、こちらの本です。
ASDでもADHDでも、衝動性からの怒りはある。
感情の表し方がコントロールできないとありました。
『怒り、悲しみ(落ち込み)以外の感情を表すのが下手』
そして、衝動性が強い方の怒りは、一回怒り出すと止められなくなる。
という事です。
この時は、ネスケが何かをやらかして喧嘩をしていた。
(喧嘩というより、私がネスケに対してガミガミとしていた。)
なのに、私が怒りをこめて荒っぽく箸を置いた事に対して、衝動的に怒ったネスケ。
そもそも、ネスケがやらかした事は置いておかれ、衝動的な怒りは収まらず…。
そもそもの発端はネスケなのに…。
メモリが少ない。
ADHDの特性を持つ方は、ワーキングメモリが小さい。という事を目にする事も多いです。
このワーキングメモリが小さいけれど、小さい物が複数ある感じらしいです。
ワーキングメモリが小さい事を補うために、小さい保存を分散させている。
分散はさせるけれど、同時に保存を見る事が出来ない為に、保存したものが全て中途半端になる感じと、【睡眠専門医渥美正彦医師】のYouTube動画にありました。
この説明が一番しっくりきた私です。
そして、ワーキングメモリが小さいけれど、『感情のメモリ』も小さいと説明されていました。
この感情のメモリの中の、『ネガティブ問題』も小さいために
『すぐにいっぱいになって、ボンッ!と爆発する』というイメージらしいです。
爆発前の感情を処理する事が苦手だから、爆発してしまう。
この説明で言うと、私のネガティブ問題のメモリはネスケに比べて大きいので、ネガティブな感情が溜まっていく間に、前に保存された感情を上手く処理しているので、爆発までには至らないという事だと思います。
あ、ネスケに対しての不満が溜まる速度は速いので、処理しきれない時が多いですが(笑)
ADHDの脳の機能として言われている事
発達障害は『脳の機能障害(アンバランス)』とも言われていますが
ADHDでは、前頭前野と側坐核という部位で、ドーパミンがうまく働いていないのでは?と言われているようです。
ちなみに、神経伝達物質は神経細胞に回収されて、再利用される。
けど、ADHDでは数多くの神経伝達物質のうち、特にドーパミンと呼ばれる神経伝達物質が脳内で不足しているらしい、不足している状態で、ドーパミンの再取り込みが行われると、神経伝達に利用できるドーパミンが枯渇して脳が正常に機能しなくなってしまう。という事が今現在分かっている事らしいです。
前頭前野は、『プラン、実行、想像、思考、感情のコントロール』などの機能を担う、脳の司令塔のような部位です。
なので、『スケジュール通りに進められなかったり、管理が出来ずに失くし物、探し物が多い、やりたい事を始めてしまったり、やろうと思っても行動できなかったり』といった事へと繋がるようです。
側坐核は、『抑制などの機能を担う、目の前の楽しみに飛びつかないようになど、衝動性をコントロールする部位です。
なので、『だめだと思っても(分かっていても)止められない。』という事になるようです。
認知の歪みからの『怒り』
ASDの特性を持つ方の中には、その特性から認知の歪みという事が起こる方が多いようです。
『認知の歪み』というワードを、発達障害を調べていると良く目にするのですがどういう事か?というのは、あまり詳しく載っていなかったりします。
認知の歪みとは、いくつかのパターンがあるらしいです。
・全か無かの思考
・行き過ぎた一般化
・心のフィルター
・マイナス思考
・論理の飛躍
・拡大解釈・過少解釈
・感情の理由づけ
・~すべき思考
・レッテル貼り
・誤った自己責任化(個人化)
10種類に分かれていますが、簡単に説明していくと。
・全か無かの思考
あれです、『白か黒か』と、グレーがない。
0と100しかないやつです。この部分は、完璧主義にも繋がるみたいです。
・行き過ぎた一般化
これは、ネスケの場合で説明すると。
『前に〇〇ってネスケ子に言ったら怒った。今も言ったら怒る。』というように、一度とか二度起こった事をこれから先もそうなると思ってしまう事。1,2回しか起こっていない出来事などを、毎回そうなると思ってしまうような思考らしいです。
・心のフィルター
心にフィルターをかけて良い事(良かった出来事、良い思い)などを意識できなくなること。
悪い部分にばかり目が行ってしまい、良い部分を見る事が出来ない状態らしい。
ネスケで言うなら『ネスケ子とはいつも喧嘩ばかりだ』とは言うけど、私との楽しいと思った話をする事がほとんどない。
・マイナス思考
心のフィルターと似てはいますが、マイナス思考は『良い事でもマイナスに解釈する』という感じです。
ネスケで説明すると『ネスケ子がそんなに褒めるなんて、なんかあるのか?』という感じでしょうか?良い出来事も悪い方向へと考えてしまう所です。
・論理の飛躍
特定の出来事を大げさ(悪い結果)に考えてしまうような感じ。
ネスケの場合だと『返事がすぐ来ないから、もうだめって事だ。』と、周りからすると「そんなにすぐ返事なんて来ないんじゃない?」と思うし、『だめです。』という返信も来ていないのにも、ダメだという何の根拠もない結果を自分の中でだしてしまう。
・拡大解釈・過少解釈
小さい失敗でも大きい失敗と考えたり、自分の良い所や良い出来事を「そんなことない」とか「たまたまだよ」など考える。
・感情の理由づけ
自分の感情を根拠にして自分の考えが正しいという結論とすること。
自分が相手の言葉に対して嫌な感情を感じた時に『あの人は酷い人だ』と決めつけるとか。
自分の感情で相手を評価してしまうような所です。
・~すべき思考
何に対しても「〇〇するべき」などと考える事です。
「こういう時は、こうするものだ。」などなど。
状況など関係なしに「〇〇すべき」と考えてしまう。
・レッテル貼り
これは、相手に対してだけではなく、自分に対してもレッテル貼りをしてしまうみたいです。
『あの人は、こういう人だ』とか『自分はポンコツだから』などレッテルを貼ってしまう事ですが、一度レッテル貼りをしてしまうと、修正する事が難しいようです。その貼り付けた一部分しか見えなくなってしまう。
・誤った自己責任化(個人化)
失敗や問題が起こった時に、個人に対して責任があると考えてしまう。
これは、『自分が悪いんだ。』と自分に対して思う事もあれば、『あの人が全部悪いんだ。』となる事がある。『特定の人だけを責める考え』になってしまう。
この『認知の歪み』は、全てネスケの場合として説明できることにびっくりしました。
ネスケの通院する病院の心理士さんと話している時に
「ネスケさんの認知の歪みからくるものです。」と、『認知の歪み』という言葉は何回か聞いていましたが、詳しく見てみると心から納得できました。
ネスケの怒る場面を思い出してみると、これらの認知の歪みから来る『怒り』が多いことに改めてびっくりです。
ネスケの場合は、自分で起こった事などを書きだし、自分の考えを書き出し、私が書いているアメブロの記事を読み、自分の認知の歪みを視覚的に見て改善をするようにしているようです。
認知の歪みは、発達障害の方だけでなく、うつ病の方などにもみられるようです。
今思いましたけど、「俺ばっかり」という所と、「周りが悪い」みたいに言う所は、認知の歪みから来るものですね。
今度記事を直さないと💦
ASDの脳の機能として言われている事
偏桃体、眼窩前頭野、側頭葉の働きが弱いことが分かっているようです。
(これらは、『社会脳』と呼ばれる事もあるそうです。)
扁桃体は、感情のコントロール
眼窩前頭野は、状況を読む、人の気持ちを推測するなど
側頭葉は、言語の理解など
ASDでは、情報の入力と処理が上手くいかないという特性があり、この部分の脳の機能に困難があると言われています。
情報というのは、目から入った物を、脳に入力して、入力したものを処理して、それが何であるかという何らかの意味を付与する物ですが。
入力したものに意味を付与する部分に困難があると言われているのが、自閉症スペクトラム等言う事です。
入力する時に困難があるというものではなく、処理する(それが何であるかという部分)時の障害があるらしいです。
入力に障害があると出力にも影響する。
『怒り』のまとめ
発達障害の特性を持つ方は
『怒りっぽい』
『すぐ怒る』
『とにかく瞬間湯沸かし器』
と、よく目にします。
ネスケを見ていると、確かに怒りっぽいし、すぐ怒るし、とにかく瞬間湯沸かし器です。
「何でそんな事で怒るの?」と、思っていた事も色々調べてみると『なるほど…。』と思える事も多かったです。
原因が分かると何となく納得できるというか、『こんな感じになっているのか。』と、何も分からなかった時よりは気持ち的に楽。
けれど、怒られた方からすると、不快だし、不快だし、嫌な気持ちにもなるし、悲しくもなります。
『分かっていても』怒られたという辛い気持ちだったり、不快な気持ちは消えないものです。
認知の歪みからの怒りが多いなら、認知の改善を考える事も大切だと感じています。
ただ、メルトダウンを起こしてしまった時などは(怒りバージョン)、パートナーの方はその場からフェードアウトする事を私は勧めます。
感情が爆発しているメルトダウンは、ネスケ曰く「止められない」と言い「その時に殴られたら殴り返してしまうかもしれない。殴らないとも言えない。」とも言います。
相手が怒っている時に同じ部屋にいるだけで、ストレスを感じてしまう事もあります。
自分の精神を守るためにも、その場から離れるという事も大切なのだと思ています。
(相手する事はない。)
理不尽だと感じる怒りに対しては、こちらも怒りを感じますが、怒りに怒りをぶつけても疲れるだけです。
時には放置を選ぶこともありだと思います。
ただですね、相手が怒っている時に、怒っている内容に対して肯定も否定もしない事を勧めます。
怒りの原因など(衝動性だったり、認知の歪みだったり、脳の機能だったり)が、分かると少し気持ち的に違うと感じています。