旦那がすぐ怒る原因はASDとADHDどちらの特性も関係している

衝動的にすぐ怒る発達障害の旦那発達障害の話

わたしは専門家ではありません。
ネスケの場合と、私が調べた事を私なりにまとめて書いています。
参考程度にお読みください。

※このブログに書かれていることは、発達障害の特性を持っている場合ということが前提です。

※令和5年3月12日編集

ネスケ
ネスケ

発達障害(ASD+ADHD)と
診断されているネスケです

妻ネスケ子には「瞬間湯沸かし器」みたいと言われています。

ネスケ子
ネスケ子

妻のネスケ子です
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いきなりキレるネスケに日々困っています。

ネスケは、いきなり怒ります。

状況や背景を考えても怒る原因が分からない時もあれば、「なんでこんなことで怒るの?」と思うことで怒る時もあります。

『どんな時に怒るの?』と、怒る状況のパターンを書いた記事もあるので、お時間がある時に読んで頂ければと思います。

今回は、発達障害の特性を持っている方の『キレる』とか『攻撃性』の部分を、わたしが調べたことやネスケの場合として書いていこうと思います。

発達障害の特性を持つ方全てに当てはまるということではなく、あくまでもネスケの場合なので参考程度に読んでいただければと思います。

しかし、発達障害の特性を持つ方の中には、ネスケ同様怒りっぽい方が多いのも事実です。



発達障害の特性が原因の場合の「怒り」の原因

メルトダウンとは

『怒りっぽい』や『怒り方』は、性格や育ってきた環境(家庭環境)などによっても、違ってくるものだと思います。

発達障害の特性が関係している『怒り』の場合は、性格などに『特性』がプラスされる。

今回は「すぐ怒る」ことについて書いていますが、怒りやすい(怒りっぽい)人だからといって発達障害というわけではありません。(逆を言えば、発達障害の特性を持っている方全てが怒りやすいというわけでもありません)

ネスケとの日常生活の中で『怒っている(怒っているというか瞬間湯沸かし器)姿』は、もはや安定といっても過言ではない。

そんなネスケが、とくに瞬間で怒りが出てくる状態があります。

  • 疲れやストレスが溜まっている時
  • 睡眠不足の時

こんな時は、びっくりするほどに瞬間湯沸かし器のように怒っています。

わたしも同じように、疲れやストレスが溜まり精神不安定な状態の時は怒りやすくなります。

発達障害の特性を持つネスケは、それ以上に怒りやすくなる。

『怒り』は、怒っている本人も接している人も疲れますよね。

わたしも疲れる、ネスケも疲れて寝てしまう。

どうすれば、怒らないようになるかを考える日々です。

発達障害の特性を持つ方は、知らず知らずのうちにストレスや疲れが溜まりやすいと言われています。

そして、怒りやすい原因に特性が関係していることもあります。



「衝動性」からの怒り

ADHD(注意欠如・多動症)の特性の1つ「衝動性」。

衝動的な怒りです。

ネスケも瞬間的に怒るということが多い。

わたしからすると、本当に些細なことで怒ります。

衝動性からの怒りは、家族などに対して無防備で過ごせる場面では『過度の怒り』になることが多くある。

普段は温厚なネスケも、家にいる時やわたしと2人で過ごしている時は怒りやすい。

まあ、家で過ごしている時やわたしといる時は無防備に過ごせているという見方もできますが、こちらとしては「もう本当に勘弁してくれよ。」と思います。

衝動性は「混沌性」ともとれます。

ネスケが時々「頭の中が忙しい」と言う時があるんですが、頭の中が混沌としていて思考をまとめられないことも『怒り』に関係しているのかもしれません。

本によっては、ADHDの特性に『興奮性』と説明されています。興奮性は『瞬間湯沸かし器』のようなすぐキレる状態の特性。

興奮性の特徴は

  • 瞬間湯沸かし器
  • ゲームなどに過度に熱中してしまう
  • アルコールなどへの依存

などがあるようです。

ASD(自閉スペクトラム症)にも『衝動性からの怒りはある。』と、わたしが読んでいる本にはありました。(大人の発達障害 生きづらさへの理解と対処 (監修者:市橋秀夫))

ASD、ADHDのどちらでも、感情の表し方がコントロールできない。

『怒り、悲しみ(落ち込み)以外の感情を表すのが下手』

そして、衝動性が強い方の怒りは、一回怒り出すと止められなくなる。



感情のメモリが小さいことから怒りやすい

ADHD(注意欠如・多動症)の特性を持つ方は、ワーキングメモリが少ないと言われています。

ワーキングメモリが小さいことを補うために、小さいワーキングメモリが複数あり小さい保存を分散させている。

分散はさせるけれど同時に保存を見る事が出来ない為に、保存したものが全て中途半端になる感じと、【睡眠専門医渥美正彦医師】のYouTube動画にありました。

そしてワーキングメモリが小さいけれど、『感情のメモリ』も小さいと説明されていました。

この感情のメモリの中の、『ネガティブ問題』も小さいために『すぐにいっぱいになって、ボンッ!と爆発する』というイメージらしいです。

ワーキングメモリの説明の中で、わたし的にはこの動画内での説明が一番しっくりきました。

爆発前の感情を処理することが苦手だから、すぐに爆発してしまう。

わたしとネスケの場合で、上の説明を使って考えてみると。

わたしのネガティブ問題のメモリはネスケに比べて大きいので、ネガティブな感情が溜まっていく間に、前に保存された感情を上手く処理できる。

爆発までには至らない、もしくはすぐには爆発しないということだと思います。

あ、ネスケに対しての不満が溜まる速度は速いので、処理しきれない時が多いですが(笑)


ADHDの特性を持つ場合の脳機能

発達障害は『脳の機能障害(アンバランス)』と考えられています。

ADHD(注意欠如・多動症)は「前頭前野と側坐核という部位で、ドーパミンがうまく働いていないのでは?」と言われているようです。

ちなみに、神経伝達物質は神経細胞に回収されて再利用される。

けれど、『ADHDでは数多くの神経伝達物質のうち、特にドーパミンと呼ばれる神経伝達物質が脳内で不足している。不足している状態で、ドーパミンの再取り込みが行われると、神経伝達に利用できるドーパミンが枯渇して脳が正常に機能しなくなってしまう。』という事が今現在分かっていることです。

前頭前野は『プラン、実行、想像、思考、感情のコントロール』などの機能を担う、脳の司令塔のような部位です。

なので、『スケジュール通りに進められなかったり、管理が出来ずに失くし物、探し物が多い、やりたい事を始めてしまったり、やろうと思っても行動できなかったり』といった事へと繋がるようです。

側坐核は、『抑制などの機能を担う、目の前の楽しみに飛びつかないようになど、衝動性をコントロールする部位です。

『だめだと思っても(分かっていても)止められない。』ということになるようです。



感情のコントロールができない

すぐ怒ったり気分が態度に表れやすいのが、ADHD(注意欠如・多動症)の特性を持っている方。

気分が態度に直結しやすい特性となって現れることもある。と、『発達障害の人が見ている世界(著者:岩瀬利郎)』に書かれていました。

ADHDの人の衝動性は、気分が態度に直結しやすい特性となって現れることもあり、これは情動をコントロールするなど、理性を司っている大脳皮質の働きの弱さが一因と考えられています。

引用元:発達障害の人が見ている世界(著者:岩瀬利郎)(出版元:アスコム)

ネスケも本当に些細なことでも怒ることが多く、正直「なんて心の狭い人なんだ」と思ったことも少なくはありません。

とくに感情のコントロールができない状態になる時は、睡眠不足やストレスが溜まっている時です。


『認知のゆがみ』からの怒り

発達障害の特性を持つ方は、人より認知にゆがみが生じやすい。

私見ですが、ASD(自閉スペクトラム症)の特性を持つ方がとくに多いように感じます。

認知のゆがみは、『10つの思考パターン』があります。

認知のゆがみ
10の思考パターン

  • 全か無かの思考(白黒思考)
  • 行き過ぎた一般化(過剰な一般化)
  • 心のフィルター
  • マイナス思考
  • 論理の飛躍
  • 拡大解釈・過少解釈
  • 感情の理由づけ
  • ~すべき思考
  • レッテル貼り
  • 誤った自己責任化(個人化)

認知のゆがみがあるため、相手の言動を間違った意味で捉えてしまうことがあります。

とくに『ネガティブな意味』として捉えることが多いので、ネスケの場合は『怒り』に繋がることが多いです。

認知のゆがみについて書いた記事があるので、お時間がある時などに覗いてみてください。

ネスケの通院する病院の心理士さんと話している時に「ネスケさんの認知のゆがみからくるものです。」と、『認知のゆがみ』という言葉は何回か聞いていました。

ネスケの怒る場面を思い出してみると、これらの認知のゆがみから来る『怒り』が多いことに改めてびっくりです。

現在では、少しずつ認知のゆがみが改善されているネスケ。

  • 自分の考えを書き出すようになった
    (問題が起こった時も書き出すようになった)
  • わたしの書いたアメブロを読んで気づく

自分の考えとわたしの考えを『文章で見比べる』ことなどで、自分の認知のゆがみに気づくことが増えたことが改善されてきた理由だと思います。

認知のゆがみは、発達障害の方だけに起こるものではありません。

今思いましたけど「俺ばっかり」というところと「周りが悪い」みたいに言うところは、認知のゆがみから来るものですね。



ASDの特性を持つ場合の脳機能

偏桃体、眼窩前頭野、側頭葉の働きが弱いことが分かっているようです。
(これらは、『社会脳』と呼ばれる事もあるそうです。)

扁桃体は、感情のコントロール

眼窩前頭野は、状況を読む、人の気持ちを推測するなど

側頭葉は、言語の理解など

ASD(自閉スペクトラム症)の特性には『情報の入力と処理が上手くいかない』というものがあり、この部分の脳の機能に困難があると言われています。

情報というのは、『目から入った物を、脳に入力して、入力したものを処理して、それが何であるかという何らかの意味を付与する』

入力したものに意味を付与する部分に困難があると言われているのが、自閉症スペクトラムということです。

入力する時に困難があるというものではなく、処理する(それが何であるかという部分)時の障害がある。

入力に障害があると出力にも影響する。

【参考書籍】

 


『怒る』原因のまとめ

よく怒る発達障害の旦那

発達障害の特性を調べているときに、「怒り」について目にすることが多いのは

  • 怒りっぽい
  • 些細なことでもひどく怒る
  • とにかく瞬間湯沸かし器
  • 怒っている理由がわからない

などがあります。

ネスケを見ていると確かに怒りっぽい、とにかく瞬間湯沸かし器です。

発達障害の特性のことをあまり知らなかった頃は、「なんでこんなことで怒るのか理解できない。」と思う日が多かった。(今でも思うときは多いです。)

認知のゆがみからの『間違った捉え方』をして怒ることが一番多いかな?と思います。

ネスケの頭の中で『1人マジカルバナナ』をしている時もあります。

変換して受け取る発達障害の旦那
『間違って捉える』についての記事

ネスケが瞬間湯沸かし器になっている時は、わたしの言葉はネスケの耳には届かないので落ち着いた頃に話を聞くことがあります。

ほとんどは、わたしの発言を間違って捉えて怒っています。

相手が怒っている時って、本人も一緒にいる人も不快ですよね。

ネスケの怒りやすい原因が特性だと分かっていても、わたしはとても辛い時があります。

原因が分かっていてもです。

  • 怒っているネスケと接することからのストレス
  • 理不尽な怒りに対してのストレス
  • 理由を聞いても理解できない「怒り」へのストレス
  • 悲しい気持ちになる

怒りに対してのあらゆる感情が沸いてきます。(ほとんどはネガティブな感情)

そんな時はネスケの特性に対してではなく、ネスケ自身が原因と思ってしまいます。

『分かっていても』怒られたという辛い気持ちだったり、不快な気持ちは消えないものです。

認知のゆがみからの怒りが多いなら、認知の改善を考えることも大切だと感じています。

配慮を一方的に求めるのではなく、配慮を求める側もやはり改善することが大切。

ネスケは診断されて4年経った頃から、わたしに配慮を求めるだけではなく『自分自身も努力が必要だ。』と言うようになりました。

  • アンガーマネジメントの必要性
  • 認知のゆがみの改善の努力
  • 問題が起きたときの振り返り
  • わたしの意見とネスケ自身の意見の照らし合わせ

これらをネスケ自身が考えるようになりました。

ただし『メルトダウン』を起こした時だけは、どうにもならないのでフェードアウト一択です。

メルトダウンからの怒りは、身近にいると危険なのでその場から離れるようにしています。

感情が爆発しているメルトダウンは、ネスケ曰く「止められない」と言い「その時に殴られたら殴り返してしまうかもしれない。殴らないとも言えない。」とも言います。

心理士さんに言われたことですが、発達障害の特性を持つ方は「相手の感情を鏡のように返す」(正確には覚えていませんが。)とのことです。

わたしが興奮して怒って発言をすれば、ネスケも怒って返す。

なので、『ネスケが興奮している時は敢えて感情を出さず淡々とロボットのように話をしてください。』とアドバイスをしてもらいました。

そのことを実践した感想は、「確かにネスケの怒りが(興奮状態が)いつもより早く静まる」

今もこのことを続けています。

ネスケの怒りに対してわたしが気をつけていることは

  • 否定も肯定もしない
  • 感情を出さず淡々と話をする
  • メルトダウンを起こしている時は静かにその場を離れる
  • 落ち着いた頃に状況や背景を説明する
  • その時のことを書き留める
    (感情や考えなど)

『怒り』の原因(原因となる特性)を知らなかった時よりは、もやもやが減ってきている気がします。

気をつけることや、相手へのアドバイスや意見も変わってきました。

一方的に身近な方が配慮をするのではなく、特性を持つ方も配慮をすることが必要だと思います。