※令和5年3月22日編集

発達障害(ASD+ADHD)と
診断されているネスケです
人と接するのは極力避けたいです。

妻のネスケ子です
わたしたちの紹介はコチラ
ネスケと接していると「ん?」と思うことが多いです。
ASD(自閉スペクトラム症)の特性を持つネスケは、人と関わることが苦手です。
以前のネスケの中では、さほど苦手だとは思っていなかったのかもしれません。
発達障害と診断されてから『苦手』ということを認識しました。(診断されてからは酷くなる)
そして『人と関わることが苦手』だと気づく前から、人と接することに対して『疲れる』ということは強く思っていたとのことです。
ネスケの場合ですが、『人と関わることが苦手』なこと『人との関わり方が独特』の原因となっている特性があります。
そして、人と接することで疲れ果ててしまうことがあります。
それらの原因として、ASD(自閉スペクトラム症)の特性が大きく関係しています。
(あくまでもネスケの場合)

発達障害についての本には、ASDの特性を持っている方は『人との関わり方が独特』と書かれていることがあります。
独特と言われるASDの方は人との関わり方に関係している特性

ASD(自閉スペクトラム症)には『基本的な3つの特性』があります。
※本によっては『基本的な3つの特性』の書き方が違うことがあります。
今回は『子どもの面倒を見ない。お母さんとの会話が少ない お父さんが発達障害とわかったら読む本(監修:宮尾益和)』を参考にさせていただきました。
ASDの基本的な3つの特性が、人との関わり方に困難が生じる大きな原因となります。
『社会的なやりとりの障害』は人との関わり方が苦手

『社会的なやりとりの障害』の特徴は、場の空気を読んだり、暗黙のルールなどを理解することが困難とされています。
などが特徴としてあります。
これらの特徴が原因となり、人間関係を築いていくことが難しい。
『こういう時は、普通はこうするよね?』ということができないことが多いです。

相手の気持ちや状況に沿った言動が難しいことから、この漫画のような出来事も頻繁に起こります。

どうしても「こういう時って普通は…。」って思ってしまう。

「普通」が分からないから困る。
だったら「2人分買ってきて」って最初から言って欲しいよ。
ネスケが何かの集まりに出かける時などは、前もってわたしに相談してきます。
『こういう時にこういうことを聞くのは良くないの?』
『これを聞きたいんだけど、この聞き方は失礼なの?』
他にも『こういう場所でしてはいけないことはある?』なんてことも聞かれます。
ネスケ自身が『失礼な言動をとることがある』と分かっているので、1人で出かける時には不安で仕方がないようです。
余談ですが…。
ネスケが同級生のお葬式に行った時に、久しぶりに会う友達がいたそうです。
その友達のところに大きな声で呼びかけながら駆け寄り、テンション高め(ネスケなりの)で話していた。

さすがの俺でも分かるくらい、周りの人から白い目で見られていたと思う。
お葬式では有り得ないことだよね。
『コミュニケーションの障害』はメタメッセージを読みとることが苦手

『コミュニケーションの障害』の障害は、気持ちを言語化することが苦手だったり、言葉通りに受け取ってしまうなどの困難があります。
ASD(自閉スペクトラム症)の特性を持つ方は『話し言葉』を捉えることが苦手です。
わたしが気をつけていることは『しっかりと伝えたいことはメモなどで伝え、口頭では伝えない』
『コミュニケーションの障害』があると、言葉以外のメッセージ(メタメッセージ)が伝わらないということがあります。
同じ言葉でも『声のトーンや状況・背景など』によって、違う意味が含まれていることが多いです。
ASD(自閉スペクトラム症)の特性を持つ方の場合、その言葉以外のメッセージを読みとることが苦手なので『言葉通りに受け取ってしまう』


ねえ、あれだけわたしが怒っていたらさ
『すぐに帰らなきゃ!』とかならない?

『帰って来るな!』って言ったのはネスケ子だろ?
帰ってきて欲しいなら『すぐに帰ってきて』って言うべきだ。
喧嘩の時や素直になれない時のわたしは、だいたい逆の言動をとってしまいます。
『普通こういう時は…。』という思いとは裏腹に、言葉通りの言動を取るのがネスケです。
言葉通りに受けとるネスケとの会話では、含みのある言い回しはしないようにしています。
冗談好きなわたしも、ネスケには極力言わないように気をつける。(怒らせてしまうことが多い。)
それでも急いでいる時などはメモ書きできなかったり、複数のことを一気に伝えてしまい喧嘩になることもあります。
職場でもコミュニケーションの障害により、『問題が起きた』とネスケから話を聞くことも少なくありません。
人との関わり方にも問題が起きてしまう。
言葉のニュアンスを捉えることも苦手なので、言葉通りに受け取ってしまい人間関係がスムーズにいかないことも多いです。


『こだわり行動』は思考の切り替えや視点が変えることが苦手

『こだわり行動(固執性)』は、同じことに安心でき、思考や視点を切り替えることが苦手です。
ネスケと一緒に過ごす中での困りごと、TOP3に入る『こだわり(固執性)』です。
ASD(自閉スペクトラム症)での『こだわり(固執性)』は、『思考の切り替えや視点を変えるなど「心の移動」ができない』とわたしが読んだ本では説明されていました。(大人の発達障害 生きづらさへの理解と対処 (監修者:市橋秀夫))
『こだわり(固執性)』の中心となる特性を『同一性保持者』とも説明されています。
同じことを続けることで安心できる=いつもと違うことの不安
いつもと同じこと(同じやり方)に固執するのは、変化に対する抵抗。
環境が変わることや予想外のできごとなどが起きると、不安からパニックを起こすなんてこともあります。
ネスケの場合の不安からのパニックは、怒りとして表れることが多い。(やっかいです)
周りからすると「ささいなこと」だとしても、本人からすると大混乱に陥り統制が取れない状態になります。
その気持ちが「怒り」で表れてしまうことが多いようです。
発達障害があると、見たものに見た以上の意味をつけることができません。そこで、見たものに、自分なりのわかりやすいやり方で関わろうとします。
大人の発達障害 生きづらさへの理解と対処(監修:市橋秀夫)
同一性保持の傾向があると、自分の視点からの切り替えができないために『相手の立場に立つことが苦手。
『人の気持ちが分からない』
『状況がわからない』
ということに、繋がっていきます。
こだわり(固執性)は、喧嘩のときにもでてきます。

わたしが勝手に呼んでいる『ループ喧嘩』
たった一言に引っかかり、先に進まないんです。
わたし的に、これも『こだわり(固執性)』なのでは?って思っています。
ネスケは「こだわり(固執性)」があることを、受け入れるようになってから変わってきました。
月に1回ですがカウンセリングに通っていることが、自分の「こだわり(固執性)」に気づけた理由です。
独特と思われる人との関わり方(その他の特徴)
複数人がいる場で話が盛り上がっていたとしても、話の内容に関心がないときもある。
そんな時のネスケは、1人スマホゲームをしていることがあります。

- 興味がないことには無関心
- 冗談を言葉通りに受けとり怒ることもある
- 思ったことをすぐ口に出してしまう
- 認知のゆがみからネガティブな捉え方をしてしまう
こんなことから、周囲に『わがまま』『頑固』『自分勝手』などと誤解されやすいです。
わたしもネスケと暮らし始めた頃は「わがままで自分勝手だな」と、ネスケに対して思っていました。
特性を知るうちに「わがまま」は、こだわり(固執性)が強いと分かるようになりつつ、ムカつくものはムカつきます。
『人との関わり方』旦那ネスケがしている対策は『予習復習』
発達障害と診断されてから『人と関わりたくない』という気持ちが強くなり、友達と会うことも少なくなりました。

『人を傷つけたくない』とか『人に迷惑をかけない』って思っていた。
なのに、俺が気づいていない間に今までしていた。
これからもしてしまうなら、人と関わらない方が良い。
ネスケが発達障害と診断されたとき、それまでの人間関係に思うところがあったようです。
それでも全く人と関わらないということは無理なので、人と会う機会がある場合は前日シミュレーションします。
旦那ネスケの人と関わる時の『予習』
旦那ネスケは、前もって誰かと会うことが分かっている場合『予習』をします。
人と会わなければいけない予定が分かると、わたしを相手にシミュレーションをするネスケです。

この言い方は失礼かな?
これは伝えるべき?
ここまで話していいかな?

別に失礼じゃないよ?
伝えなくても良いかも。
そこまで話さなくても良いと思うよ。
わたしも時間や体力がある時には付き合えますが、疲れている時などは正直面倒になってしまいます。(極力つきあいます)
ある程度のことをシミュレーションすることで、「行きたくない(人に会いたくない)」気持ちを抑えることと出かける勇気がでるそうです。(不安が少し減る)
とくに複数人と会わなければいけないときには、必ずこのシミュレーションをしています。
『予習』のデメリットもあります。
決めすぎてしまうことが、逆に想定外の話や質問が来た時にパニックを起こしやすいというデメリットがあります。
それでも『予習』は欠かさないネスケです。
失敗した経験を自分で意識することが増えたので、シミュレーションの内容も深みが増してきました。(想定パターンが増えてきた)

『これを話す』って頭の中がそればっかりになる。
だから、何の関係もない話の時に話しちゃう。
俺でも分かるくらい相手が「?」ってなる。
「今じゃなかった」って思うね。
『復習』という名の1人反省会
ネスケと知り合った頃から、友達と遊んで帰宅した後などに『1人反省会』をしていたネスケ。

こういうことがあって、俺はこう言ったんだけどさ。
なにが正解だったんだ。
やっぱり〇〇って言った方が良かったんだろうか。
この『1人反省会』は毎回行われ、今でも帰宅した後は必ずしています。
毎回行われている1人反省会が『予習』に活かされています。
問題があることが1つあります。
上手くいかなかったこと(失敗の経験があっても)を1人反省会しても、こだわり(固執性)があることはどうしても他のやり方にできない。
こだわり(固執性)から離れないと、同じことを繰り返してしまいます。
まとめ:自覚があるなし関係なく人と関わると疲れてしまう

当事者の自覚あるなし関係なく、人と関わると疲れてしまうことがあります。
ASD(自閉スペクトラム症)の方は、「空気が読めない」「その場の状況を察せられない」などが苦手とされています。
ですが、周囲に適応しようと人一倍神経を尖らせて疲れてしまうことがあります。

よく分からないことが多いし、場の状況も分からないから
『怒らせないように、不快にさせないように』って人一倍神経を尖らせて疲れる。
人と会うと疲労がひどいよ…。
体が疲れるというより脳疲労って感じ。
いろいろ考えすぎて『頭が疲れる』と、ネスケが言います。
同じASDでも積極奇異型の場合は、『人づきあいが得意』と思っていることがあるので違う疲れかな。
ネスケの場合は、人と関わることでの失敗談や怒られたなどの嫌な記憶が強く残ることが多い。
人と関わる時には、嫌な記憶から強い不安を抱えながら接することになります。
関連記事:★発達障害の旦那は人一倍疲れやすい
人との関わり方が独特というのも、ASD(自閉スペクトラム症)の特性が原因。
当事者の身近な方だけが感じることもあります。
身近な方が違和感を覚えて、周囲の方に伝えても理解してもらえないこともある。
当事者の方も逆に違和感を覚えつつ、人と関わっている。
特性を理解することは身近な方だけではなく、当事者の方にも大切なことだと思います。
これは当事者であるネスケ自身が思っていることです。

発達障害と診断されたことを受け入れるまで時間がかかった。
受け入れて終わりではなくて、そこから理解しなければいけないって最近思う。